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同時廃止の場合、どのくらいの期間がかかりますか?

  • 文責:所長 弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2024年5月2日

1 同時廃止にかかる期間

自己破産の申立てから、同時廃止になり、免責許可決定が確定するまでの期間は、裁判所にもよりますが、概ね6か月前後であると考えられます。

なお、自己破産の申立ての準備にかかる期間は、債務者の方のご事情によってまちまちですが、短い方で2か月程度、長い方では半年以上かかることもあります。

上記のとおり、自己破産について弁護士に相談・依頼をしてから、自己破産の申し立てを行い、免責許可決定が確定するまでは、一定期間を要します。

2 自己破産の申立てから同時廃止決定まで

⑴ 一般的には1~2か月程度

自己破産を申立ててから、裁判所による同時廃止決定がなされるまでの期間は、一般的には1~2か月程度であると考えられます。

この間、裁判所が同時廃止とするか否かを判断するために、追加で資料や報告等を求めてくることもありますので、しっかりと対応をします。

⑵ 一定の期間が必要な理由

本来、破産手続きは、破産管財人が債務者の方の財産を換価処分した金銭を債権者に配分し、それでも支払いきれなかった債務については弁済を免除するという手続きです。

もっとも、めぼしい資産をお持ちでないと考えられる債務者の方の場合、破産管財人を選任しても換価処分できる財産がなく、どのみち債権者への支払いは困難となります。

このような場合に、例外として換価処分等を経ない同時廃止の決定がなされます。

同時廃止にしてしまうと、当然債権者は全く支払いを受けることができません。

もし債務者の方に隠れた財産があったり、免責を許可できない事由があるにも関わらず同時廃止にしてしまうと、債権者を害する可能性があります。

裁判所としては、同時廃止にするか否かについては慎重に判断する必要がありますので、検討には一定の期間が必要となります。

3 同時廃止決定から免責許可の確定まで

同時廃止決定がなされた後、特に問題がなければ2か月程度で免責許可決定がなされます。

これは、同時廃止決定後、債権者に対し、債務者の方を免責することについての意見を求める期間が設けられているためです。

そして、債権者から特に意見が出されることなく免責許可決定がなされたら、その約1か月後に免責決定が確定します。

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