過払い金
過払い金の電話相談
完済された借金に過払い金が発生している場合、当法人とのやり取りはお電話や郵送を用いて行うことができます。事務所までお越しいただく必要がなく、とても便利です。
過払い金返還請求の流れ
1 過払い金返還請求の流れ
過払い金の返還請求は、まず貸金業者等から取引履歴を取り寄せて過払い金の有無の確認をします。
過去の借入と返済の状況から、過払い金が存在すると考えられる場合には、引き直し計算を行い、具体的な過払い金の金額を算定します。
その後、貸金業者等に対し、過払い金を返還するよう請求をします。
貸金業者等との間で返還金額等について交渉がまとまった場合には、和解書を作成したうえで、和解の内容に従って支払いを受けて終了となります。
交渉では合意に至らない場合、訴訟を提起して、過払い金の返還を求めることになります。
以下、詳しく説明します。
2 過払い金の調査
過払い金は、利息制限法で制限された利率を超えた利率で借入れ、返済をした場合に発生することがあります。
そして、利息制限法で制限された利率内であれば借入金の返済は終わっていたはずなのに、返済を続けていたために払いすぎた金銭が過払い金となります。
過払い金の調査するためには、まず貸金業者等に受任通知を送り、取引履歴を提供してもらいます。
取引履歴には、借入れと返済の履歴が時系列順に記載されています。
また、返済額のうち利息はいくらであったのかも記されています。
履歴の中に、利息制限法で制限された利率を超えた返済がある場合、引き直しという計算をすることで、過払い金が算定できます。
3 貸金業者等に対する過払い金返還請求
過払い金の算定ができたら、貸金業者等に対し、まずは書面等で支払いを求めます(貸金業者等によっては、すぐに訴訟を提起することもあります)。
過払い金は、法律上は不当利得返還請求権という権利に基づいて支払いの請求をします。
不当利得返還請求権に基づく金銭の請求については、民法所定の利息も請求できます。
支払いを求めた後、しばらくすると貸金業者等から回答があります。
争点(過払い金を返還しない法的な理由)がない場合には、和解日から〇か月後に過払い金の元金の〇割であれば支払う、という提案がなされるのが一般的です。
貸金業者等からの提案内容に納得できる場合や再交渉をした結果納得できる条件で合意できる場合には、和解契約を締結し、支払期限までに支払いを受けて終了となります。
交渉では合意に至れない場合、訴訟を提起することになります。
4 訴訟の提起
貸金業者等との間での交渉では和解にいたらない場合、管轄の裁判所に訴訟を提起します。
訴訟を提起した場合、判決に至るまでには半年~1年程度要することが多いです。
訴訟を起こした後でも、訴訟外で交渉をし、良い条件が提案されて和解した場合には、訴訟を取下げるということもあります。
なお、過払い金返還請求権の消滅時効が近い場合には、消滅時効が完成してしまうことを防止するため、交渉を行わずにすぐ訴訟を提起することがあります。