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自己破産をすると生活保護はどうなりますか?

  • 文責:弁護士 鳥光翼
  • 最終更新日:2026年1月28日

1 自己破産をしても生活保護を受給は続けられます

もし自己破産をしたとしても、それ自体が受給中の生活保障に影響を与えることは通常ないと考えられます。

むしろ、生活保護を受給しなければならない状況であるにもかかわらず債務を負ってしまっている場合には、自己破産をした方がよいといえることさえあります。

生活保護を受給していると、基本的には債務の返済は困難であるためです。

生活保護を受給している状態であると、法テラスの利用がしやすい、同時廃止になりやすいという利点もあります。

以下、具体的に説明します。

2 法テラスの利用がしやすい

自己破産申立ての代理を弁護士に依頼すると、一般的には30~50万円程度の弁護士費用が必要となります。

また、管財事件となった場合には、裁判所に20万円程度の金銭を予納する必要があります。

生活保護を受給している経済的状況の方が、自己破産の申立てに必要な金銭を用意することは困難であるといえます。

そこで、法テラス(日本司法支援センター)の利用を検討します。

法テラスからは、一定の経済的要件を満たす場合、弁護士費用等の立替えを行う「民事法律扶助」の提供を受けることができます。

法テラスが立替えた費用については、後ほど月々5000円ずつ分割して返済することが可能です。

そして、生活保護を受給している場合は、原則として破産手続が完了(免責確定)するまで立替費用の返済は猶予されます。

管財事件となった場合、原則として法テラスは予納金の立替えは行いませんが、生活保護を受給している場合には予納金の支給が受けられることもあります。

さらに、破産手続終了後も生活保護を受給している場合には、立替費用の返済が免除される場合もあります。

3 同時廃止になりやすい

自己破産は、原則として債務者の方が持っている財産を換価処分し、その売却金を債権者への支払いに充て、それでも返済できない分については返済を免れる(免責)という制度です。

もっとも、換価処分できる財産がないと考えられる場合には、例外的な処理として、同時廃止(換価・配当手続きをせずに廃止となる)事件となります。

同時廃止の場合、予納金が不要になり、免責までの期間も通常短くなるので、債務者の方の負担が減ります。

生活保護を受給している場合には、通常であれば多額の預貯金や有価証券などの財産的価値が高い資産は保有していないと考えられます。

そのため、生活保護を受給していると、同時廃止事件になりやすいと考えられます。

ただし、債務がギャンブルや浪費を原因として形成されていた場合等には、破産管財人による調査が必要となり、同時廃止にならないこともあります。

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